乳酸菌で見るこれからの飲料業界の推移 -好調なプロビオヨーグルト

乳酸菌は菌の中でも私たちがよく耳にする言葉である。スーパーやコンビニエンスストアで手にするヨーグルト、チーズ、アイス等の乳製品はもちろん最近ではチョコレートにも配合され、その商品価値は多岐にわたる。 中でも明治ホールディングズは、プロビオブランドの「リスクと戦う乳酸菌」LG-21や「強さひきだす乳酸菌」R-1、「プリン体と戦う乳酸菌」PA-3等、の売り上げが大変好調である。消費者の心理に訴えかけたブランディングイメージはもちろんであるが、長年の乳酸菌研究成果のたまものであるともいえよう。 しかしながら明治ホールディングズも2017年3月期の営業利益は減益見込みを見込んでいる。これには様々な要因があるが、一つには今後の人口減少に備え、製品の絞り込みを行っているとも推測されている。私たちの生活に欠かせない乳製品は今後どうなっていくのか、乳酸菌に焦点を当て調査していく。

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4K・8Kの次なる映像技術革新として再び期待される裸眼3D技術を蓄積してきたプレイヤー

映像を立体的に見せる3D映画の技術は、2009年に上映されたハリウッド映画「アバター」を契機に流行し、日経トレンディにおいては2010年のヒット商品として2位に選定、一般家庭でも3D再生ができるよう、テレビ機器への搭載が試みられたが、その家庭向けの市場は失敗だったとされている。原因は様々あるが、特に問題であったとされるのは、3D視聴をするためには専用のメガネをかけなければならず、日常的に使用するには適していなかったことだ。しかし、NHK放送技術研究所は技研公開2016において、8K・4Kの次の目標は立体テレビであるとして、8Kを超える解像度によって、立体テレビの実現が可能とする。

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高精細な有機ELを実現する蒸着マスクの技術開発動向

スマートフォンやテレビなどのディスプレイにおいて、有機EL素子が注目を集めている。LGやサムスングループなど韓国企業の先行が指摘される中、日本企業でもジャパンディスプレイやシャープが有機ELパネルの量産に向けた投資を進めていると報じられている。 有機EL素子の本格的な普及で恩恵を受けるのは、最終製品のメーカーに限られない。有機EL素子は、偏光板のように液晶と共通する部品が含まれる一方で、製造の要素技術には液晶にない技術が含まれる。中でも、蒸着マスクの技術は、より精細な有機EL素子のために重要な技術となる。そこで、有機EL素子の製造のための蒸着マスクの技術の開発動向を知るため、関連する日本国公開特許公報を収集し分析する。

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ほとんど「空気」な材料、エアロゲルとその応用

エアロゲルはシリカやアルミナ、高分子、あるいは炭素系材料などからなるゲルを原料とし、超臨界乾燥法などによって溶媒を除去したものである。そのため、内部に非常に多量な空孔を有しており、孔隙率が高いものでは98%以上が空気というものも存在する。固体でありながらスカスカの構造で、ほとんど空気のような状態になっている。そのためエアロゲルは熱伝導が極端に低い、遮音性が高い、屈折率が小さいなど、従来の固体では実現できない特性を持っている。 材料としては非常に興味深い物性を示すものであるが、製品として広く浸透しているとは言い難い。その一方で、近年の熱制御需要などによって、世界的には市場が増大しつつあることも報告されている。今後どのような製品にエアロゲルが応用される可能性があるのか、国内プレイヤーはどのように取り組んでいるのかを明らかにするため、エアロゲルに関する日本国内の特許公報の分析を行った。

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米国の株式超高速取引技術の分析

現在、世界の株式市場では、超高速取引(HFT)なるものが行われている。米国市場の約5割、国内でも約4割がHFTでの取引と言われる。一部の市場において相手の注文情報を掴んだら、世界中の市場に対して、同じ注文を行う。自分がHFTを利用していれば、幾つかの地域で、相手の注文を出し抜いて利益を得ることが出来る。しかもこの操作をアルゴリズムによる自動売買で繰り返し行う。2010年の米国では、ダウ工業平均が数分間で千ドル乱高下するいわゆる「フラッシュ・クラッシュ」が起こった。原因は明らかではないが、HFTの影響が疑われている。そのためもあってか、近年では国内を含め欧米でHFTの規制が検討されるほどの社会的影響が現れている。 このHFTの技術を先行する米国における特許から解析を行った。

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13年ぶり減収のアップルに次の一手はあるか

アップルが13年ぶりの減収に陥った。売上の約65%を占めるiPhoneの販売が大幅に落ち込んだことや、iPad、Macの不振も響いた。 スマートフォン市場は引き続き拡大傾向にあるが、アップルの売上の約7割 (2015年1~3月期) を占める日米欧の先進国市場の成長は鈍化している。新興国市場の成長を取り込めるか否かが今後の成長の鍵となりそうだが、中国・シャオミなどの台頭により競争は激化している。アップルが今後も成長していくためには、既存事業においてシェアを維持・拡大し得る新技術やサービスを投入し続けるか、昨年発売したが不調が続いているAppleWatchのような新事業を成功させる必要があるだろう。 本レポートでは、アップルに今後市場投入しうる新技術があるか否かを判断する一助とするため、同社の特許出願を分析し、注力技術の変遷を振り返りつつ、主な最新の注力技術を明らかにした結果を紹介する。

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物流の混乱を防ぐには?主要輸送業の技術開発

熊本で発生した地震はその大きさや回数からこれまでにない影響を与えている。中でも必要な物資が届かない等、物流が麻痺する事象は東日本大震災においても発生し、今回の地震でも同様の問題が繰り返されている。交通網が寸断され、道路が混乱する中必要な物資を被災地に送り届けることは簡単なことではないが、人の生命を左右する重要な事柄である。また、貨物の取り扱いが増える時期には配送が混乱する等の事象も発生することから、災害時に限らず物資の輸送を効率的に行う事は重要であると考えられる。そこで、今回は主要輸送業の技術開発の概要を確認する。

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地震にまつわる技術の開発動向

2016年4月、熊本を巨大地震が襲った。 日本は世界的にみても多くのプレート境界がある上、世界一の数の断層が列島中に分布しているため、M6.0以上の地震の20%以上が日本で発生しているとのことである。確率的には日本列島上のどこで巨大地震がいつ発生しても不思議ではないということであろう。地震は地球規模のダイナミックかつ様々な要因が関連した自然現況であるため、予測が難しいことは素人でも容易に想像が付く。それでも、技術開発は2011年の東北地方太平洋沖地震をきっかけにさらに盛んになっており、2001年以降に出願された米国公開公報約12,000件をVALUENEX社の解析ツールTechRadarを用いて一枚のレーダー図に可視化する。

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次の日本人ノーベル賞有力候補 金ナノ触媒 非白金族金属触媒を取り巻く技術動向

触媒 (しょくばい) とは、特定の化学反応の反応速度を速める物質で、自身は反応の前後で変化しないものをいう。研究開発においては鈴木章氏がパラジウム触媒を用いたクロスカップリング反応により2010年のノーベル化学賞を受賞したのをはじめとして、多くの触媒反応がノーベル賞を受賞している。近年、春田正毅氏が金ナノ触媒に関する研究でトムソン・ロイター引用栄誉賞を2012年に受賞し、近い将来のノーベル賞の有力候補と見込まれている。 よって、今回は金触媒を中心とした白金族を除く金属触媒について出願された特許を収集し、周辺の研究開発動向について調査を行っていく。

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企業と大学の共同研究による次世代技術、異業種参入の可能性

市場を変革し得る先端技術が開発されるのは企業の研究者からとは限らない。現行の市場を大きく変え得る最新技術は大学などの研究機関を発端とすることがある。企業側もそのことを承知し、大学側との共同研究として、人員派遣や研究費負担などを行う例は多数存在する。一概に言えるものではないものの、営利団体である企業が共同研究として当たる技術は、将来的に市場展開性を持ったもの、少なくともそれを見出しているものである可能性が高い。 よって、今回は大学機関が出願した特許を収集し、特に共同研究の技術を捉えるため、民間企業と共願を行っている特許の概況について調査を行っていく。

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スマートメーターの普及で注目を集める 電力量測定技術の技術開発動向

2016年4月の電力小売全面自由化により、家庭や商店でも電力会社を自由に選択できるようになる。電力会社の切り替えには、電力量計としてスマートメーターの設置が必要となる。スマートメーターは、従来のアナログ式誘導型電力量計と異なり、デジタル計測であり、通信機能を持つなどの特徴がある。エネルギー問題が注目される昨今にあって、消費される電力消費量を測定する技術についても高い関心が払われている。リアルタイムな電力量の測定など、電力量計に対する要求が増える中で、電力量計に関係する技術開発も進んでいる。そこで、電力量計など電力量測定に関する技術開発動向を知るため、関連する日本国公開特許公報を収集し分析する。

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熱電変換技術の動向とプレイヤー

エネルギーには電気や光、運動など様々な種類があるが、すべてのエネルギーは最終的には熱エネルギーとなる。そのためエネルギーの効率的な利用のためには廃棄された熱エネルギーを再度利用しやすいエネルギー形態に変換する必要がある。その一つが熱電変換である。熱電発電に関しては無線中継基地電源や軍用可搬電源、あるいは体温で発電する腕時計など一部で実用化されているが、現状で排熱回収に広く利用されているとは言い難い状況にある。一方で、国内外で活発な開発投資が行われている。そこで熱電変換に関する国内での開発状況とプレイヤーについて、日本国特許公開公報をリソースとしてクラスター解析を行った。

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素数を産業応用したユニークな特許の分析

今年2016年の初めに、過去最大となる約2,233万桁の素数が発見されたとのニュースが世界を駆け巡った。国内では、去年に某国立大学の生協で「素数ものさし」なるものを販売したところ、かなり売れたと評判になった。このような注目を浴びている素数は、一体世の中に役に立っているのだろうか?唯一、インターネットセキュリティー上の暗号で、素数による素因数分解が利用されているのは知られている。しかし、これは素数の計算が困難であることを逆手に取った活用で、積極的に役立っているとは言えない。この暗号以外に、素数が活用されている事例を探すべく、特許の世界から、素数が利用されている発明を米国特許公開公報から調査した。

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ネコノミクスとネコテクノロジー

2月22日は「猫の日」である。この記念日に、2016年も全国各地で様々な猫に関するイベントが開催され2日間で約12,000人の来場者があったという。今日本では空前の猫ブームが起きている。その経済効果は「ネコノミクス」と呼ばれ、関西大学の宮本勝浩名誉教授の試算によると年間約2兆3,000億円に達する。巨大な経済効果をもたらす猫ブームだが、企業は猫に関してどのような技術開発を行ってきているのだろうか。本レポートでは、猫に何らかの関連のある特許情報を分析し、猫に関する主な技術開発の内容と近年のトレンド、猫ブームの背景とされる高齢化などと関連した技術を明らかにした結果を紹介する。

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